植物オイル（ベジタブル,キャリアオイル）
脂肪酸
油脂は「トリアシルグリセロール」という脂肪酸とグリセリンの化合物から構成されています。（ワックスは除く）
そして、油脂の性質を左右する成分が 「脂肪酸」です。
脂肪酸の形成
脂肪酸は、Ｃ（炭素）、Ｈ（水素）、Ｏ（酸素）から構成されるカルボキシル基（−ＣＯＯＨ）と呼ばれるものに、鎖状に連なった炭化水素（※）が結合したものです。
特に、Ｃ（炭素原始）の結び付きの数がポイントで、一般的には、C12〜C24の範囲内で結びついています。
※Ｃ（炭素原始）を中心に４つの結び目があり、２つの水素原子（Ｈ）と、残りの２つの結び目が他のＣ（炭素原始）とを繋ぐことで鎖状となっています。（炭素が鎖状に結合したものの周りに水素が結合ている
（ＣＨ2-ＣＨ2-ＣＨ2-ＣＨ2-ＣＨ2-ＣＨ2）
Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ
｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜
ーＣ−Ｃ−Ｃ−Ｃ−Ｃ−Ｃ−
｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜
Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ
例）ーステアリン酸ー C18:0
CH3-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH
上記の例においては、炭素同士の結び付きが全て単結合で２重結合を持たない脂肪酸（飽和脂肪酸）となっていますが、次の例のように、炭素同士が２重結合を持つ脂肪酸（不飽和脂肪酸）も存在します。
この場合、通常結合している２つの水素原子（Ｈ）の内ひとつが、不結合の状態になります。
（ＣＨ2-ＣＨ=ＣＨ-ＣＨ2-ＣＨ2-ＣＨ2）
Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ
｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜
ーＣ−Ｃ＝Ｃ−Ｃ−Ｃ−Ｃ−
｜ ｜ ｜ ｜ ｜ ｜
Ｈ Ｈ Ｈ Ｈ
例）ーパルミトレイン酸ー C16:1
CH3-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH=CH-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-COOH
ＣーＣ：単結合
Ｃ＝Ｃ：２重結合
脂肪酸は、炭素の数と結び付き方によりその特性が大きく影響します。
脂肪酸の種類
脂肪酸には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。
飽和脂肪酸： 炭素が単結合のみ
一価不飽和脂肪酸（モノ）： 炭素の２重結合を一つだけ含む
多価不飽和脂肪酸（ポリ）： 炭素の２重結合を複数含む
